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国内大企業はベンチャーの革新的技術を潰すが、海外から攻める手がある

つい2週間程前、また、素晴らしい技術を持つ企業に出会った。 兄弟お二方で経営をされている会社で、ある電子技術開発に特化したことをやっていらっしゃる会社だ。 お兄様は、年齢は70歳近いとお見受けした。弟のかたは、営業担当役員をつとめていらっしゃる。 社長であるお兄様が発明・開発されたその技術は、現在多くのかたが毎日恩恵を受けている、ある革新的な先端的な技術だ。 工学博士というお兄様は、我々が付いていけないような、最先端技術のことを延々とお話をされた。 その技術は、現在多くの大企業が開発で悩んでいることを、一発で解消してしまう、画期的な技術だが、これも多くの開発型ベンチャーと同じく、「実績はありますか?」攻撃で相手を消耗させ、採用を検討するふりをして「サンプルを出せ」、「データを出せ」と次々と情報を出させて、挙句の果てに、特許の迂回の道を見つけ、周辺特許を固め、そのベンチャーにクロスライセンスを要求するという戦略をとる。 大企業も企業であるから、自社のリソースのみで仕事を進めたいということは、わかるが、先に発明している発明者に対しての敬意の欠片もない。中小企業から持ち込まれた案件を盗み見て、あたかも自分の手柄のように特許を出しまくる。 そのようにして、多くのベンチャー企業の技術の芽を摘んでしまう。 幸いにして、この会社が発明した技術の一部を使った製品を大企業が大量に生産し普及させることに成功したのでかなりの特許料を得ることができのであろう。 この会社は、その得た特許料を使って、次世代の技術を開発し、ようやくそれに成功するところまできた。 しかし、日本と言う前例主義に凝り固まった世界では、なかなかその技術を受け入れてくれるところはない。 営業といっても弟さんが一人でやられているだけで、ハードルの高い日本の大企業への営業は時間もかかるし、体力も必要だ。そこで営業支援・資金調達で我々にお声がけをいただいたというカタチである。 当社としては、この会社の開発した技術はまさに「産業界を変えてしまう」ほどのインパクトがあるという結論に達し、全面的に支援をさせていただくことにした。 まずは、シリコンバレーに拠点を置くVCに対してアピールするところから開始する。本技術は、日本の中で大手企業を相手にして悶々と悩んでいるよりも、海外で高く評...

モノづくりのコアは「モノ」から「ソフトウェア」へ。そして、そこにある危機。

新しいモノづくりでは、間違いなく、ソフトウェアが重要になる。 先日、大手自動車メーカー出身の技術者の方とおはなしをしていた。 その方によると、高級車ではすでに組み込みソフトウェアのコード行数は1000万行を超えており、その数はますます増える傾向にあると。 おそらく2015年頃には、自動車の組込みソフトウェアの行数は1億行をこえるということ。 ↓ http://www.meti.go.jp/press/20100129002/20100129002-3.pdf この膨大なソフトウェアの品筆管理を、通常のモノづくりの品質管理工学とおなじと捉えて管理することはすでに限界がきているということであった。 1億行というような膨大な数のコードを人間の目でチェックするのはほぼ不可能に近く、品質管理をおこなうためのツールはいくつか開発されている。 しかしながら、今回の大手自動車メーカーのリコールの問題は、この組み込みソフトの品質管理手法と、完成後のチェック体制に問題があったといわれている。 すでに、先端のモノづくりの競争ポイントは、モノからソフトへシフトしつつある。 はたして、現在の伝統的な製造業の開発部長クラスの人間で、ソフトウェア開発出身の人間が何人いるのか疑問である。 伝統的な「モノ」の品質管理は数々体験している人間でも、組込みソフトウェアの品質管理はまったくことなる次元であり、現在の大手メーカーの組織構造上、「モノ」出身の開発者が部門の上位ポジションをを務める限り、今回のような問題が繰り返し起こる可能性がある。 やはり、実際に、大規模組込みソフトウェア開発をしてきた人間が、事業部長クラスにならない限りは、組込みソフトウェアの品質管理問題はまだまだ発生する可能性が大いになると考えるべきであろう。

「マイクロモノづくり事例」No.1~自ら製品開発を行い、自ら販路を作る ユビタマゴ~

昨日、我々が探し求めていた、理想的な「モノづくりプロデューサー」の活動を行っていらっしゃる会社を訪問した。 ミツワ株式会社 である。ミツワの三輪社長とは前の会社からのお付き合いである。 ミツワは化粧品会社向けの什器などをオーダーメードで製作していた。この会社は、もともとプラスチックの射出成形メーカーであった。大手の化粧品メーカーから依頼をもらい、製作をしてメーカーに納めるといった一般的な町工場であった。 しかしながら、リーマンショック後の不況の影響で、主力の化粧品などの什器の製作の仕事や、プラスチック射出成形の仕事は、受注はあっという間に減っていったと言う。 もともと、先代社長の次代から、『発明アイディを買う300人の社長』という本に掲載されるほど、一般の方や異業種でモノづくりしたいモノづくり起業家たちから、様々なアイディア商品の企画が持ち込まれる会社だった。 そんな中で、あるデザイン会社から整体師の方が考案した、マッサージやエステシャンの3本の指を再現した美顔器の試作の話が持ち込まれた。 当初の基本的な構造は現在出荷している製品とほぼ同じだが、残念ながら量産を前提としたモノづくりに適したデザインにはなっていなかった。そして苦労の末に、その試作品を仕上げ、納品をした。 しかしながら、その後、量産の話はでなかった。依頼者の整体師の方が、量産化するのに十分な資金を持ち合わせていなかったということが、理由だったと言う。 試作品納入後から、1年ほど連絡がなかった。しかし、多くの試作品が持ち込まれる中で、なぜか、この美顔器の試作品だけが、三輪社長の心の中でなんとなく気になっていた。そこで、整体師の方に、直接連絡をとり、量産化へ向けての説得を試みたという。問題は、発案者の整体師の方に開発資金が不足しているということだった。 そこで、三輪社長は決断を下す。設計費用・金型製作費用など全てミツワで負担をするので、製造と独占販売権を譲って欲しい、整体師の方には売れた分の中からロイアリティをお支払いをすると条件を提示した。 交渉の結果、製造・販売のリクスをミツワが負担することで、本製品の製品化が決定した。 しかしながら、実際に製品が出来上がってきても、販路を開拓するのも苦労の連続だったという。営業は三輪社長自らが、大手百貨店に持ち込み商談をおこ...

企業分割という手法、だが。。

財務超過に陥りながら、素晴らしい技術を持っている中小企業を救えないかということで、現在支援先の会社に関して、その分野にくわしい弁護士にコンタクトをとっている。 この企業分割という手法は、会社法が改正されたことから日本でもできるようになったが、まだ最先端の手法として、一般の弁護士事務所では二の足を踏むことが多いようだ。 実際、この件を相談したある弁護士事務所は、分割のスキームを電話で説明した段階で、対応出来ないと断ってきた。 それだけ、先端的な事例で、かつ株主からの訴訟などのリスクなどを検討した場合、会社分割を専門でおこなっているような事務所に依頼することが望ましいと考えている。 一般の司法書士でも対応出来るようだが、訴訟などのリーガルリスクなどを考えると、やはり弁護士事務所が望ましいと考えている。 問題は、債務超過に陥った会社には手元にキャッシュがないことである。 弁護士費用は決して安くはない、内容の複雑さによっては高級車1台分の弁護士費用が必要とされるケースもある。 そのようなコストをどこから捻出するのか、ということが今後の課題になるであろう。 その中小製造業の技術を高く評価し、その会社を再生させる価値があると判断した投資家などからの費用から捻出する方法、もしくは、今その会社が持っている資産を何らかの形でキャッシュに変えてそこから捻出する方法などが考えられるが、企業再生のためのコストをどこから捻出するか、それが今後の課題になる。 もし、投資家から企業再生に関わる費用に関しての支援を得られるようなスキームを完成させることができれば、それはenmono社の定番のスキームになることができると考える。 何事にしても、悩まず、常に前向きに考えていけば解決策は見つかると信じて前進だ。

Twitter:「王様の耳はロバの耳」

Twitterというメディアに関して、実際に自分でも使ってみて感じたことなのだが、これほどシンプルでこれほど効果的な意見の吸い上げシステムはいままでなかったと思う。 現在、ユーザーが爆発的に伸びている(特に日本・アジアで)Twitterだが、わたしが最初に登録したのは、約1年3ヶ月前の2008年4月5日ということになっている。 その当時は、全く日本語ユーザもほとんど存在しておらず、いったいこの仕組の何がすごいのかが、全くわかってなかった。 その当時は殆どが海外ユーザーであり、交わされるつぶやきも、ほぼ全て英語であった。 しかしながら、日本語ユーザーが増えるにつれて、そのメディアとしてのすごさを実感するようになってきた。Twitterは巨大な井戸端会議である。会話もあるが、殆どが聞き流しだ。 しかし誰かのつぶやきの中に重要な意味が込められていた場合、そのつぶやきは童話、「大様の耳はロバの耳」とおなじく、たくさんの人にReTwittという形で呟かれるのだ。 このReTwieetの機能は当初はサービスには実装されておらず日本では2009年1月から実装された機能だ。 簡単にいうと、誰かのつぶやきの中から、良いコメントがあった場合、このReWieetボタンをおすことで、他の人のタイムラインにもそれが表示される。そのタイムラインに掲載されたつぶやきを、また気に入った人がいれば、再度ReTwieetされるいうように、口から口へと重要な情報が伝達されるという仕組みだ。 まさに口伝であり、噂が広まるのと同じだ。 ただ、この情報の伝達には万人のフィルタリングという機能がある。 この万人のフィルタリングの中で、偏った考え方、間違った情報は自然とタイムラインから脱落することで、情報の精査がおこなわれる。 逆に、正しい情報 正鵠を射た表現はタイムラインの上に何度も表示されることで、多くの人間の目にふれることになる。、 イソップ童話で描かれた床屋の主人公は、たまたま王様の耳がロバの耳であることを知ってしまう。きつく口止めされるが、どうしても我慢しきれずに井戸の底に大声で、「王様の耳はロバの耳!」と叫んでしまった。 Twitterという井戸の底にむけて、日ごろ言えない「そうなんじゃないか・・」という正論を大声でつぶやいたら、みながその正論をRe...

中小製造業を救う「企業分割」という手法

現在支援している中小製造業で、財務内容があまりにも悪く、新規の融資や投資を受けられない会社がある。 新規の融資・投資だけではなく、大手メーカーとして取引をする場合、財務状況をチェックることがほぼ100%なので、新規で取引できる可能性は極めて小さい。 この会社の持っている技術の「たね」は相当良いものを持っている。 その技術は非常に簡単に量産化でき、しかも、その製品を量産し、リリースした時の社会的なインパクトは計り知れないというような技術である。 日本の中小製造業のなかで、そのような素晴らしい技術の「たね」を持ちながら、これまでに累積してきた債務が重くのしかかり、新規の融資や投資などを受けられないという会社かなりあるのではないか。 そのような状況に直面したとき、解決策としての「企業分割」というものがある。これは、中小製造業の再建に数多く携わってきた当社の顧問からの提案であった。 この手法は、会社を「良い会社」と「悪い会社」にわけるのだ。 「悪い会社」には債務を残し、その会社から知的財産やその他流動資産を「良い会社」に移転する。それらの知的財産権や流動資産の価値を計算し、それを現物出資として新会社からの株式100%を旧会社が取得するという方式だ。 「悪い会社」と「良い会社」のトータルでの価値は変わらない。 「良い会社」は知的財産としての営業権や特許権を資産として持つことができるので、それらを使って製品を生産・販売できる。財務的に身軽になった会社に新たなと融資と投資から資金を調達して営業活動を行う。 旧経営陣は「悪い会社」にそのまま残留し、新しい経営者を「良い会社」に設置する。技術指導や研究・開発などは「悪い会社」に対して「良い会社」が委託をする。 新たな投資で「良い会社」に利益が出た場合、良い会社から、悪い会社に研究開発委託費用を支払い、悪い会社の経営陣はそのなかのお金から、債務者に対して返済をすこしづつ行う。 もちろん、新会社である「良い会社」はIPOや売却も可能であり、その100%株式を保有している「悪い会社」は上場益や、売却益を得ることも可能だ。 この手法が使えるのは以下の条件が必要となる。 ・旧経営陣が現状の財務状況ではどうにもならないとあきらめ、覚悟を決めている。 ・持っている技術や製品の市場価値・技術価...

「マス・モノづくり」の時代から「マイクロ・モノづくり」の時代へ

もうすでに、多くの方々が気がついているとおもうが、量産分野での日本のモノづくりの使命はおわった。 先日、30歳~40歳代の日本の錚々たる大手メーカーの購買部門の一線で活躍するバイヤーの方々が集う非公式の会に参加した。そこでの結論も、日本国内での量産案件はすでに終了しているという論が主力となった。 その会には業界、業種を超えた方々が集っていたが、それが議論の終着点ということはみなが見えていたとしても、恐ろしくてそのことに皆触れられないような雰囲気があった。 大手メーカーの第一線で「購買」という、モノの動きが一番見える部署の方々が、肌感覚で掴んだ動きから類推した結論も同じ意見だったのである。 これまでは、まだ、「国内においては、量産分野での日本のモノづくりの使命はおわった。」という自論が仮説であって欲しいという淡い期待があった、しかし、メーカーの方々の認識も同じであったということに、ショックを覚えた。なぜなら、これまでの仮説が現実化してしまったからである。 高騰する円と、中国をはじめとする安い労働力の生産拠点が勃興する中では、数十万というロットでの量産モノづくりを国内で行うことの、経済的なメリットはもはや無いと言った方が適切だろう。 国内での量産は終わったということであれば、これから数十万という大量ロットを主とするモノづくりから、数十~数千単位での 「マイクロ・モノづくり」 に日本の中小製造業をはじめとした製造業はシフトする必要がある。 少量生産のものを、できるだけ高い付加価値をつけて、販売ルートにのせることが、 「マイクロ・モノづくり」 である。それこそが、日本のモノづくりの火を残す最後の手段になるであろう。 仮に日本が、「マイクロ・モノづくり」の道を選択するとなると、付加価値が高く、1種類のロットが数十~数千という製品を生産・販売して利益を稼ぎ出すという体質になっていかなければならない。 そのバリエーションも、1000~1万種類もあればその中で大ヒットとなる製品もいくつか出てくるであろう。大ヒット製品は、国内から海外への生産へ委託されて行く。 そして、それらの「マイクロ・モノづくり」製品の企画・開発するのは、日本の大手メーカーではなく、動きの速いモノづくりベンチャーや中小製造業になると考えている。 しかしながら、これまで、...